Jean-Michel Basquiat(ジャン=ミシェル・バスキア)
「黒人アーティスト」というレッテルを嫌った男
ジャン=ミシェル・バスキア(1960~1988)
20世紀後半を代表するアメリカ人アーティストで、わずか10年の活動で圧倒的な創作量と影響力を残しました。1980年、ニューヨークの「タイム・スクエア・ショー」で正式に作品を発表し、翌年には「New York New Wave」展に参加して注目を集め、キース・ヘリングやアンディ・ウォーホルとも交流を深めました。彼の作品は、ストリートアートの要素を基盤に、黒人文化や社会的メッセージ、解剖図や文字を織り交ぜた力強い表現が特徴です。幼少期に影響を受けた医学書『グレイの解剖学』のイメージも、彼の象徴的なモチーフとなりました。日本でも個展や展覧会を開催し、国際的な評価を得ていましたが、1988年、27歳で急逝。短くも濃密な活動は、今なお現代アートに強い影響を与え続けています。